こんにちは!
前回は南米の国別の違いについてお話ししました。
スペイン語といっても国によって変わってくるのです。
それぞれの良さについて知ってもらえたなら光栄です!
そして今回は!
コロンビアの地域別の特徴とスペイン語の違いについてお話ししたいと思います!
コロンビアに留学中に沢山のコロンビア人に出会った私ですが、やはり日本でも関東人、関西人、九州人…地域によって方言や県民性が変わってきますよね?
それはコロンビアでも感じました。
コロンビアはラテンアメリカに位置するのでコロンビア人はいわゆるラテン人となります。
皆さんは“ラテン”と聞いてどんなイメージをするでしょうか?
恐らく、情熱的、ノリがいいなど思いつくと思います。
やはり、国民性は明るくて気のいい人が多いと思います。
彼らは音楽やお酒、お祭りごとが大好きで、木曜日からFiesta(お祭り)が始まり沢山の人がお酒を飲んで友達や家族と集まります。
その時に欠かせないのが音楽。彼らは音楽を聴くと勝手に体が動いてしまうといいます。
お祭りだけではなく道で好きな音楽がかかっているだけで踊りだすことも多々あちます。
今回はコロンビアでも代表的な地域。
ボゴタ、メデジン、カルタヘナ、カリで比較してみたいと思います。
ボゴタ
ボゴタはコロンビアの首都で標高が高く山が沢山あるため1年を通して寒く、秋みたいな気候が続きます。
ボゴタ出身の人はBogotano(ボゴタノ)、Rolo(ロロ)、またはCachaco(カチャコ)と呼ばれます。
気候が寒いせいかラテンのイメージとは思えないほど冷たい人が多いです。
これは首都で沢山の人が集まるため自分は自分と割り切る人が多くボゴタの友達は基本、人を信用しないと言っていました。
私もボゴタからメデジンへ移動する飛行機でお隣にいた女性に話しかけたら、「なんで話しかけるの?」という冷たい対応をされ心が折れそうになった思い出があります。笑
本当の友達になるためには沢山の時間をかけてじっくりとその人を知って、初めて友達と言えるそうです。
その代り本当に信頼できると思った人や家族とはとても親密な関係になると言っていました。
私もオーストラリアで出会ったコロンビア人のほとんどがボゴタノですが本当に優しくてで明るい良い人ばかりでした。
ボゴタに行った時も友達の家族がまるで自分の家族のように親切すぎるほど温かくおもてなししてくれました。
たった3日間のお付き合いでしたが最後はお互い泣いてお別れをしました。
彼らに恩返しをするために絶対戻りたいと思ったほど親切にしてくれました。
日本でも東京人は知り合い以外とは話すことがないみたいにやはりどこの首都も割と他人には冷たいのかもしれません。
また、お財布のひもが固いことでも有名でお客さんで来たボゴタノ達は確かに飲み物は必ずと言っていいほど持ち込みしていたし
メニューを見て高すぎると言って去ってしまう人が大方でした。笑
ボゴタノはコロンビアの中では割とまじめで、学力や仕事に専念する人が多く、日本人に一番近い人たちなのではないかと思います。
ボゴタで話されるスペイン語は割と癖がなく聞き取りやすいスペイン語を話すと言われています。
とても優しい話し方をするため他地域ではゲイっぽいなどと言われてしまうことも。
メデジン
メデジンはコロンビアの第二の都市であり、渓谷の中央に位置する都市です。
気候は1年を通して暖かく常春の街メデジンとも呼ばれています。
メデジン出身の人はPaisa(パイサ)といい有名人では歌手のMaluma、J-Balvinの出身地、また、Nicky Jamも住んでいてコロンビアで最も熱い街と言っても過言ではありません。
また、あの有名なドラッグディーラー、パブロ エスコバルの出身地であることでも有名で、世界で一番危険な地域であった過去もあります。
全記事に詳しく書いてあるので気になった方はお読みください →極悪ドラッグディラーPablo Escobarの人生
そんなパイサ達は自分達がコロンビアの中で一番優れていると思っているそうです。
確かに私のパイサの友達がメデジンが一番だとボゴタノの友達に言っているのを何回も見たことがあります。
なぜ、パイサ達はそんなにメデジンに誇りに持っているのか?
それはコロンビアと言えばコーヒーですよね。そしてそのほとんどのコーヒーはメデジがあるアンティオキアという地域で作られています。
コロンビアの経済はコーヒーでの収入が大きいため自分たちがコロンビアを保っていると思っているそうです。
そんな彼らはthe latino!と言ってよいほど明るく優しく、とにかくフレンドリーです。
私がメデジンに遊びに行った時も、全く知らない人でも私が困っているのを見るとみんな声をかけてくれて助けてくれました。
私がレストランで働いていた頃、すごく絡んでくる人たちは大体メデジンからのお客さんでした。
客呼びのために道に立っていると私がどこの出身かだけを聞くためにわざわざ通り過ぎたのに戻ってくる人々も沢山いました。笑
分かりやすく言うと日本でいう大阪出身の人たちみたいです。
とにかく愛嬌があり人と関わりたいのがパイサの特徴だと思います。
また、美男美女が多いことでも有名で美意識がとても強いです。
女の子も男の子もジムに通ったり、私の友人はなんとパーソナル栄養士までいて毎月体脂肪率を体の部分ごとに測り、
何時に○○を食べる。などとても細かなことまでストイックに調整する人が多いそうです。
美意識が強いことから整形は一般的で女の子は13歳の一生で一番大切だとされるお誕生日には親にプレゼントとして整形を頼むことがとっても多いそうです。
メデジンの美男美女説はコロンビアでも有名でボゴタノ友達がメデジンの男の子が気に入っていた時に
「自分はボゴタ出身だしメデジン出身の彼が振り向くわけない」とそんなことを言っていたのを覚えています。
メデジンのスペイン語のアクセントは特徴的で魅力的に思う人が多いです。
私もなぜかセクシーに聞こえてスペイン語の中で一番大好きなアクセントです!
メデジンでよく使われるフレーズ
Parcero(a)(パルセロ・パルセラ)
とても仲の良い友達を指します。¡Que Chimba!(ケ チンバ)
Chimbaのもとの意味は女性器ですが、日本語でいう最高!という意味で頻繁に使われます。¿Que más, Bien o no?(ケ マス、ビエノ ノ?)
元気?という意味です。¿Estas amañada?(エスタス アマニャーダ?)
その場所にいて居心地が良いか気に入ったかを聞くフレーズ。コロンビアは気に入ったかなどをよく観光客は聞かれますね。
Pues(プエス)
意味は文法的には説明をしていたりして「だから(porque)」のように使われますが、話していて「えっと」などの会話のつなぎ言葉として使わるることが多いです。メデジンでは特にPuesを多用します。1文に3,4回使われているのではないかというくらい!笑
Hagale Pues(アガレ プエス)
英語でいう"Go ahead" "Let's do it"など「どうぞ」「やりなよ/やろう」などの意味になります。また、相手をせかすときにも使われます。例)
¿Puedo comer esto? (これ食べてもいい?)
Hagale Pues. (どうぞ)
¡Vamos a ir al cine! (映画に行こうよ!)
Hagale pues. (いいよ、行こう。)
¡Hágale pues, ya no me queda tiempo!
(早く!もう時間ないの!)
カルタヘナ
カルタヘナは海岸側に位置し1年を通してとにかく蒸し暑いです。
常夏の気候のため色々な国から旅行者が多く訪れます。
カルタヘナ出身の人はCartagenero(カルタへネロ)と呼ばれますがSanta Marta(サンタマルタ)、 Baranquilla(バランキージャ)の3つの海岸側の都市を合わせてCosteño(コステニョ)と呼びます。
コステニョでは歌手のシャキーラやカルロス ビべスが有名です。
コステニョはとにかくのんびり屋さん達です。
何をするのにもゆっくり、仕事も60%働けば後は休んでしまいます。
性格はとても陽気でフレンドリー。何か起こるとすぐみんな集まってきます。
噂好きなのも彼らの特徴で秘密を守ってもらうのは中々難しいです。
パーティーが大好きですぐに踊りだしてしまいます。
カルタヘナ発祥のChampeta(チャンペタ)というリズムの速い曲調の音楽は元々植民地時代にアフリカから送られた黒人の奴隷たちが作ったもので、カルタヘナでのお祭りでは欠かせない音楽でみんな男女ペアになって密着して踊ります。
我が強く自分を表現するのが得意ですがその分喧嘩早い人が多いです。
また、綺麗なお姉さんが通ると声をかけなくては気が済まなく、車の中からでもクラクションを鳴らし注意を引こうとします。
そんなすごく明るく誰にでもオープンなのがコステニョ達です。
アフリカ人が奴隷として送られてきた歴史の影響で黒人が多く一般的に小柄なコロンビア人にしては背が高い人が多いです。
また、黒人と白人の人口が混ざり現在は”モレノ・モレナ”と呼ばれる肌がミルクチョコレート色の人が多く目の色も黄色に近い琥珀色、アンバーの目を持った人を良く見かけました。
肌が暗い色に目が明るい色だとすごく目の色が目立ってとっても魅力的です!
またアフリカ系の血が強いのか髪の毛もクルクルの人が多いです。
カルタヘナのアクセント
コステニョのスペイン語は癖が強く他のカリブ海に面する国に共通する点が多いです。SとDの音を省略
Pescado(魚)→PecaoCuñado(義理兄)→ Cuñao
RとLの音が同化
Puerta(扉)→ pueltaGorda(太っちょ)→Golda
音の短縮
Para alla(あっちの方)→ Pa’alla¿Para que?(何のために)→ ¿Pa’que?
カルタヘナで使われるフレーズ
Vale mia(バレ ミア)
仲の良い友達Pri(プリ)
primo(従妹)の略ですがアミーゴと同じ要領で使われます。La buena Pa' ti(ラ ブエナ パ ティ)
このフレーズはカルタヘナ特有のフレーズで気が合った人に使います。「あんた最高だよ」みたいな意味なんだと思います。
胸に拳を当て、pa' ti の部分で相手を指させばあなたはの熱い友情は伝わるでしょう。笑
¿Bien o que?(ビエノ ケ?)
元気?¿Todo bien?(トド ビエン?)
元気?最近どう?大丈夫?などの意味¿y entonces?(イ エントンセス?)
会話が途切れた時にまた会話を再会するために使ったりします。例)
.....沈黙.....
Aha Entonces?
Entonces, ~
M'ijo(a)(ミ イホ・イハ)
英語でいうmy boy, my girlですが特に深い意味はなく年下が年上に使うこともしばしば。ただ単に愛称で呼んでいるだけみたいです。Estoy limpio(a)(エストイ リンピオ)
お金が全くない!!という意味。カルタヘナにいた当時み~んなが使っていた言葉。
カルタヘナ人はよくお金を貸してと言ってくるので私はいつもこの言葉を言って回避していました。笑
Cogela suave(コヘラ スワベ)
落ち着いて、気長に行こうよ~というカルタヘナ特有のフレーズです。メキシコではcogerは性行為をするという意味なので、優しくS○Xするという意味になってしまうのであくまでカルタヘナにいる時だけ使いましょう。笑
カリ
コロンビアの北部に位置し、ボゴタ、メデジンに続き3番目に人口が多い都市であり経済・産業が集中する都市の一つでもあります。
トロピカルな気候で、30度越えることが多く気候は暑いです。
また、カリと言えば”サルサ”です。
カリのサルサはテンポが速くプロフェッショナルのダンサーが多く存在します。
サルサが好きな方は外せない地域なのではないでしょうか?
しかし治安はかなり悪いそうでサルサに興味のない人は観光地としては向いてないそうで、私の友達からもあまり良い評判は聞いたことが無いです。
ですが!
とにかく人は親切で世話好きな人が多いです。
私がコロンビアに初めて旅行した時、一回だけ道でお話しした女性が外国人ひとりの私のことを心配してホテルまで彼女の家族と一緒に訪ねて来てくれたことがあり、
その後私がコロンビアに留学のため戻るというと空港まで向かいに来てくれたりアパートを一緒に探してくれました。
また、レストランで働いている時お客さんで一度しかあっていないのにカリに来たら家にぜひ来てねと電話番号や住所を教えてくれたのもカリ出身の家族が多かったです。
人情が強い点では日本の九州人の様な感じなのかもしれませんね。
カリのスペイン語は特徴的でVOSをTÚの代わりに使います。
vosはスペインのvosotrosの変化形で活用も異なります。
詳しくはこちらで様々なスペイン語の形について書いていますので読んでみてください。
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まとめ
日本人もそうですが、それぞれ人によって性格や考え方は変わるので全員が全員そうなわけでなく、中にはとてもシャイな人、まじめな人も存在します。
ですが、地域によって性格が分かれるのは興味深く、レストランで働いていたとき、お客さんと話しただけでだいたいどこ出身か当てることができました。
それぞれ4地域に分けて紹介しましたが、ほとんどのコロンビア人にも共通して言えることはハッピーな人が多いということです。
日本に比べコロンビアでの生活レベルはとても低く国民の半分以上が経済的な問題があり、片親もとても多いです。
しかし沢山問題を抱えていても彼らは今を楽しんでいます。
また家族愛がとても強く家族との時間を一番に大切にし、その愛している人々と過ごす時間をとても幸せな時間と言って神様にいつも感謝の気持ちを忘れません。
日本人も仕事や勉強ばかりでなくもっと家族とのちょっとした時間を大切にでき、将来の心配ばかりではなく今現在の時間を楽しく大切に過ごせればコロンビア人みたいにもっとハッピーに過ごせるのかもしれません!
みなさんもコロンビアに訪れたときはぜひどこの地域出身か注目してみると面白いかもしれませんね!